Suica新マスコット候補発表に見るキャラクター交代という「最大の賭け」

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Suica新マスコット候補発表に見る、キャラクター交代という「最大の賭け」

キャラクター戦略アドバイザー「ろばと でにろう」です

JR東日本がSuicaの新しいイメージキャラクターの3つの候補を発表し、一般投票が始まりました

左からA案,B案,C案

しかし同時に、SNS上では賛否が渦巻いています

3候補の顔ぶれ

3候補はリス、ウサギ、モグラを連れた生き物をそれぞれモチーフとしたもので、放送作家の小山薫堂さんを座長とする選考委員会が若手クリエーターが制作した原案から絞り込みました
親しみやすさやオリジナリティー、やさしさなどを選考基準としたといいます

投票期間は9月8日から9月23日まで
最多票を獲得した候補を新たなイメージキャラクターに採用し、Suica誕生25周年を迎える11月18日に正式発表されます
現在のSuicaのペンギンは2027年3月31日に卒業し、新キャラクターは翌4月1日からバトンを受け継ぎます

マスコット交代という「最大の賭け」

マスコットキャラクターの交代は、ブランド戦略における最もリスクの高い決断のひとつです
長年にわたって培ってきたキャラクターへの愛着と信頼は、簡単に積み上がるものではありません
それを一度リセットするということは、相当な覚悟が必要です

さらに、交代前のキャラクターが有名で人気であればあるほど、そのハードルは格段に高くなります
Suicaのペンギンは25年間、日本中の人々の通勤・通学に寄り添ってきた存在です
これほどの認知度と愛着を持つキャラクターの後任を務めるのは、並大抵のことではありません

先例から学ぶ──ベビースターの教訓

マスコット交代の成功例としてあたくしがよく挙げるのは、おやつカンパニーのベビースターラーメンです
ベビースターラーメンのマスコットキャラクター「ベイちゃん」と「ビーちゃん」は約30年を節目として2016年に引退し、2017年から新しいキャラクターへと代替わりしました
引継ぎ式も開催され、新キャラクターへのバトンタッチが丁寧に行われました
その新キャラクターが「ホシオくん」です

ホシオくんの登場によってキャラクターグッズとしての展開が広がり、ベビースターの再活性化に大きく寄与したと評価されています
丁寧な移行プロセスと、新キャラクターの魅力が相まって定着に成功した好例です

「ペンギンを返して」という声

今回の3候補公開に対し、SNS上では「ペンギンを返して」という声が多く見られました
Suicaのペンギン卒業の理由が「Suicaが総合決済サービスへ進化するため」というものであることに、いまいち賛同を得られていないというのが実情です
「進化するのに、なぜペンギンではいけないのか」という疑問はファンの間で根強く残っています

時間が解決してくれることも多い

しかし、キャラクター専門家として長年この業界を見てきた経験から言えば、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」という側面もあります
マスコット交代時には必ず反対の声が上がりますが、新キャラクターが浸透していくにつれて、徐々に受け入れられていくケースが大半です
ベビースターしかり、です

最終的に新キャラクターが愛されるかどうかは、デザインの優劣だけではなく、交代後のキャラクター運用にかかっています
丁寧なストーリー設計、ファンとの対話、そして何より「このキャラクターでよかった」と思えるような愛着を育てる長期的な取り組みが不可欠です

25年のバトンを受け取る新キャラクターは誰になるのか
11月18日の発表を、キャラクター専門家として固唾をのんで見守りたいと思います

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